こんにちは。フランス、アルザス在住のCOQUELICOです。

いきなりですが、このページをご覧の皆さんはアルザス地方ってご存知ですか? 日本ではパリと比べればまだまだ知られていませんが、フランスの東部の地方です。

その中心でもあるストラスブールの市街は世界遺産に登録され、真ん中にそびえる『ストラスブール大聖堂』が有名です。私はフランスのアルザス地方に住んで10年以上になりますが、通り道でもあるこの辺りをよく歩いています

観光客も多い街ですし、実は日本人ガイドさんも存在する場所なのですが、そんな私でも「え!? 何でここから見てる人少ないの?」「ここからの撮影や眺めがおすすめなのに!」「これって実は全然知られていないんじゃないのかな」と思うことが多々あります。

今回はそんな地元の人しか知らない(地元の人でもあまり知らない)小ネタをいくつかご紹介します。これを読めばストラスブールを何倍も楽しめますよ。

世界遺産の街のシンボル!ストラスブール大聖堂とは?

カトリックの大聖堂で、一般にゴシック建築の代表作とされています。建物全体が独特なピンク色をしており、その大部分はロマネスク建築ですが、ゴシック建築の傑作として数えられその創建は1190年に始まり、1439年に高さ142mの尖塔が完成しました。

1647年から1874年までは世界一の高層建築だったのですが、現在は教会として高さ世界第6位です。また、映画「シャーロックホームズ2」の舞台にもなった場所で有名です。

住所 Place de la Cathedrale, 67082 Strasbourg
営業時間
開場時間
4月 ~ 9月:7:00 – 19:30
10月 ~ 3月:10:00 – 17:30
日曜:14:00 – 18:00(1月1日, 5月1日, 12月25日を除く)
入場料 無料
天文時計4.4€・天文台3€
公式サイト http://www.cathedrale-strasbourg.fr

ここは必須!ストラスブール大聖堂の鉄板見どころ3選

鉄板その1 – 4,600枚ものステンドグラスの絶景

この大聖堂は高さ142m、全長: 112mで、内部には12 〜 14世紀に制作されたステンドグラスが4,600パネル以上飾られてあります。また、目線レベルの窓の面積が広くて、目の前一面にステンドグラスがパノラマのように広がります。

鉄板その2 – 世界最大の天文時計とからくり人形

南袖廊には高さ18mの世界最大で非常に正確な天文時計があり、毎日12時30分にからくり人形が動きだします。この天文学的部分は非常に正確で、閏年や分点など様々な天文データを計算でき、単なる時計ではなく一種の複雑な計算機となっています。

鉄板その3 – 330の階段を登った先にある展望台からのストラスブール大パノラマ

大聖堂正面向かって左の入り口から330段の階段を登って高さ66mの位置にある展望台に行くとストラスブールを一望するこができます。こちらは有料ですが、1人3€で入場可能です。(2018年5月現在)

高さ66m・階段330段
観光客による長蛇の列

地元民がおすすめするあまり紹介されない隠れた見所5選

その1 – 不発弾?大聖堂前に残された第二次世界大戦の面影

実はこの大聖堂前の広場ですが、第二次世界大戦の名残がうかがえるんです。大聖堂のお向かいにある白いホテルの建物をよくご覧ください。

見えますか? 丁度「CATHEDRALE」と書いてある所の横です。

もう少し近づいてみると……

こちら壁にささったままの不発弾が残っているんです! もう爆発はしないようなのですが、第二次世界大戦の名残がうかがえます。

その2 – 大聖堂に掘られた乙女の意味は?

ストラスブール大聖堂の彫刻はかなり複雑で、細かく施されています。全てキリスト教の聖書に基づくものですが、その一部をご紹介します。

大聖堂の右手にある扉のこちらの乙女の像が並んでいます。こちらは聖書に基づく「10人の処女のたとえ」の乙女ですが、8体の乙女が並んでいます。

ワンポイント

こちらは聖書からの話になりますが、天国が花婿を花嫁の家の門の内に迎えるために、ともし火を与えられた10人の乙女に例えられています。そのうちの5人は愚かであり、5人は賢かったという話です。

右手には賢い乙女の像が4体あります。

そして、左側には愚かな乙女の像が4体あります。ここまではなんとなく普通な感じがするのですが、今度は左側のドアを見ると…

なんと賢い乙女が愚かな乙女を踏みつけているんです! ちょっと見えにくいかもしれませんが、よく見るとほら。

小さくうずくまった乙女の姿が。なんだか賢い乙女も怖い顔をしているように見えてきます。

その3 – 大聖堂を全望?大聖堂横に行くと……

大聖堂はかなりスケールが大きいので、そのカテドラル全望を写真で写すことすら意外と難しいです。そんな大聖堂を一望できる方法があります。

大聖堂の右手横に行くとカテドラルの展望台に上がる階段がありますが、その展望台ではなくこの入口の先に……

実はミニチュアの大聖堂があるのです。

前から

 

横から

 

後ろから

この光景は決して本物では見られません。大聖堂の前や中ばかりに気を取られないで、ぜひこの後ろ姿も拝んでいって下さい。

その4 – 大昔の薬屋さん、この薬屋に行く前に健康チェック!

大聖堂の前、正面左にこんな建物があります。こちら昔は薬屋さんだったのですが、昔の人はこの薬屋に行く前に健康チェックをしていたそうです。

ではどうやって健康チェックをしていたのでしょうか?

こちらです。この柱。この柱を…

こうして横向きに通って太りすぎていないか確認し、「“通れなかったら太り過ぎ”と言う事でそのまま薬屋に行っていた」という噂があります。

もうここは薬屋さんではなくなってしまったのですが、せっかくなので是非ここで写真を撮って自分がスリムなことを証明にしてみてください。

最後はとっておきのマル秘情報!1つしかない大聖堂の塔を2つに!?

ストラスブール大聖堂は1つしか塔が建っていません。これは地盤が悪く、最終的に塔が建たなかったとか、色々な説がありますが、この片方だけの塔がこちらの大聖堂のシンボルでもあります。

ですが、やっぱりちょっと寂しいですよね。実はこの塔を2本にした写真を撮る裏技が存在します。

ですが、その方法は天気の良い日にしかできません。

カテドラルの前にある、こちらのお店のショーウインドウ。ここから大聖堂を覗くと……

なんと!

大聖堂の塔がちゃんと両側に建った姿が見えるのです。実はこの裏技は地元の一部の人しか知らず、観光客の多いこの場所でもこのお店の前で人混みを見かけることがないので絶好の撮影スポットですよ。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ストラスブールの大聖堂は有名ですが、実は地元の人しか知らない小ネタが沢山あります。せっかくフランスの地方都市に来たなら、オーソドックスな風景ではない、ちょっと変わった風景や写真を撮って帰るのはいかがでしょう?