ヒップホップ数珠繋ぎは、Dandyism Online編集長で元DJの銀河がおすすめの音楽を気まぐれで紹介するコーナーです。「温故知新」をキーワードにサンプリングの元ネタ、ヒップホップの歴史や文化を発信していきます。

今回はMariah Careyのアルバム『Me, I Am Mariah... The Elusive Chanteuse』です。関連楽曲なんかも合わせて紹介しているので、お気に入りの楽曲、元ネタやサンプリングの経緯、ヒップホップの歴史や文化に少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。

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Me, I Am Mariah... The Elusive Chanteuse / Mariah Carey

アルバム詳細

タイトル Me, I Am Mariah... The Elusive Chanteuse
アーティスト Mariah Carey
レーベル Def Jam
リリース年 2014

レビューと解説

Mariah Carey(マライア・キャリー)の14枚目となるアルバムです。前作の『Memoirs Of An Imperfect Angel』から5年ぶり、延期に延期を重ねてようやくリリースされた本作ですが、待たせてくれたわりに全体の出来は正直「……。」な感じ。

シングルカットされたMiguel(ミゲル)参加の『#Beautiful』や、プロモーションで披露されていたWale(ワーレイ)との『You Don’t Know What To Do』など決して悪くはないのですが、これといった決め手に欠けるというかパンチが足りないんですよね。セールス面を数字で見ても、初登場3位を記録するもマライア史上最低の売上なのではないでしょうか。

しかしまぁ、落ち目だとか売上不振だとか言われてもこれだけの超スーパースターであるマライアです。否が応でも期待しちゃいますからね。

トラックリスト

1. Cry.

アルバムのスタートはゴスペル調のバラードから。プロデューサーのJames Wright(ジェームズ・ライト)お得意のクラシカルな楽曲です。

2. Faded

エレピの音色により浮遊感が漂うミドルテンポの楽曲です。旬なプロデューサーMike Will Made It(マイク・ウィル・メイド・イット)によるトラックはまさに現代風ではありますが……う〜ん。

3. Dedicated feat. Nas

Hit-Boy(ヒット・ボーイ)プロデュースによるヒップホップライクな楽曲です。ゲストにNas(ナズ)を迎え、曲中でもWu-Tang Clan(ウータン・クラン)の人気曲『Da Mystery of Chessboxin'』のInspectah Deck(インスペクター・デック)のパートから「Carry Like Mariah 」のフレーズをサンプリングしています。

0:39〜あたりですね。ちなみにこの曲の故ODBのパートの2:38〜が「嘘!?釈放!?」と聞こえることが『空耳アワー』で放送されていました。

0:35〜です。

4. #Beautiful feat. Miguel

本アルバムのリードシングルとして発表され、R&Bチャート4位・ポップチャート15位を記録するもアルバムが発売されたのは本局リリース後の1年後……この辺にもセール不調の原因がありそうですね。ちなみにこのミュージックビデオの撮影時にマライアがハイヒールで転倒し、肩を脱臼して病院に搬送されたことがニュースになりました。

5. Thirsty

再びHit-Boyプロデュース曲。こちらもヒップホップ色の強い仕上がりです。コーラスの感じは好みなのですが、いまいち決め手に欠ける感じ。

6. Make It Look Good

お馴染みのJ.D.ことJermaine Dupri(ジャーメイン・デュプリ)とBryan-Michael Cox(ブライアン・マイケル・コックス)による共作。The O'Jays(オージェイズ)の『Let Me Make Love To You』をサンプリングした温かみのあるソウルフルな楽曲。

ちなみに曲中のハーモニカを吹いているのはStevie Wonder(スティービー・ワンダー)御大です。

7. You’re Mine (Eternal)

アルバムからの3rdシングル。大ヒットシングル『We Belong Together』をどことなく感じさせますが、そこまでのヒットにはならず。

リミックスにTrey Songz(トレイ・ソングス)が参加していますが、逆にこちらがオリジナルだったら数字が変わっていたかもしれませんね。

8. You Don’t Know What To Do feat. Wale

お馴染みのJ.D.ことJeramain Dupri(ジャーメイン・デュプリ)のプロデュースによる、ディスコの名曲Inner Life(インナー・ライフ)の『I’m Caught Up(In A One Night Love Affair)』をサンプリングしたトラックにゲストにWale(ワーレイ)を迎えたディスコ調の楽曲です。

9. Supernatural

マライアの双子の子供「モロッカン君」と「モンローちゃん」も参加。我が子の声を入れて曲を作るの流行ってるんですかね?

まぁ100万ドルのソファを子供のために用意するくらいですからどうしてもやりたかったのでしょう。

10. Meteorite

全体的にスローテンポの曲が多い中、8曲目の『You Don’t Know What To Do feat. Wale』に続く4つ打ち系のアップテンポ曲。Eddie Kendricks(エディ・ケンドリックス)の『Goin' Up In Smoke』というこれまた70年代ディスコの名曲をサンプリングしたのはQ-Tip(Q・ティップ)。

11. Camouflage

再びJames Wrightプロデュース。やはりゴスペル調のバラードで、ピアノ一本でマライアが力強く歌い上げます。

12. Money ($ * / …) feat. Fabolous

Fabolous(ファボラス)を招いたこちらはまたもやHit-Boy作。フックにも参加したFabolousなかなか良い味出してますね。

サンプリングの元ネタはEdwin Birdsong(エドウィン・バードソング)の『Rapper Dapper Snapper』。

13. One More Try

お馴染みのカバーシリーズですね。今回はGeorge Michael(ジョージ・マイケル)の同名曲です。

14. Heavenly (No Ways Tired / Can’t Give Up Now)

James Cleveland(ジェームス・クリーブランド)の『God's Promise』、Mary Mary(メアリー・メアリー)の『Can't Give Up Now』、Funkadelic(ファンカデリック)の『Good Ole Music』をサンプリングしたおもいっきりゴスペル調の楽曲。コーラスワークといい”まさにマライア”な感じは好きですけどね。

15. It’s A Wrap feat. Mary J. Blige

まさかのMary J. Blige(メアリー・J・ブライジ)とのデュエットは「Remix」の表記はないものの前作『Memoirs Of An Imperfect Angel』に収録されていた同名曲のリミックスですね。今までありそうでなかった異色ではありますが、違和感のない見事なコラボ。

16. Betcha Gon’ Know feat. R. Kelly

お次はR. Kelly(R・ケリー)とのコラボ。こちらも前作『Memoirs Of An Imperfect Angel』の1曲目のリミックスですね。R. Kellyのパートは入りから抜群の雰囲気で見事な名演です。

17. The Art Of Letting Go

ラストは2ndシングルとなった楽曲です。Rodney Jerkins(ロドニー・ジャーキンス)プロデュースによるマライアらしいバラードですが、やはりいまひとつ決め手に欠ける印象。

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