ヒップホップ数珠繋ぎは、Dandyism Online編集長で元DJの銀河がおすすめの音楽を気まぐれで紹介するコーナーです。「温故知新」をキーワードにサンプリングの元ネタ、ヒップホップの歴史や文化を発信していきます。

今回はMariah Careyのアルバム『Daydream』です。関連楽曲なんかも合わせて紹介しているので、お気に入りの楽曲、元ネタやサンプリングの経緯、ヒップホップの歴史や文化に少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。

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Daydream / Mariah Carey

アルバム詳細

タイトル Daydream
アーティスト Mariah Carey
レーベル Columbia
リリース 1995

レビューと解説

前作『Merry Christmas』から1年、95年にリリースされたMariah Carey(マライア・キャリー)の5thアルバムです。過去の作品に比べさらにR&B、ヒップ・ホップ色が強くなっていますが、これはマライア本人の意向だそうです。

レコード会社はヒップ・ホップ系のアーティストをマライアから遠ざけており、方向性の違いから対立がありましたが、いざ発表されてみると本アルバムは世界で2,500万枚を売り上げる驚異的なヒットとなりました。

  • 史上初の女性アーティストによる全米シングルチャート初登場1位となった1stシングル『Fantasy
  • 全米シングルチャート16週1位というギネス記録まで樹立したBoyz II Menとの2ndシングル『One Sweet Day
  • 3rdシングル『Always Be My Baby』も2週1位を獲得

このアルバム1枚で記録したシングルチャート1位はトータル25週にも及び、この記録を達成したのはマライアだけです。

バラードからアップテンポのR&Bまで、自然体で伸びやかに歌いこなすマライアのボーカルは、まさに圧巻で、ズバ抜けています。人によっては本作を最高傑作に挙げる人も少なくない必聴のアルバムです。

トラックリスト

1. Fantasy

本作からの1stシングルで、80年代の名曲Tom Tom Club(トム・トム・クラブ)の『Genius of Love』をトラック、メロディ共に大胆にサンプリングした、R&B色の強い楽曲です。この時登場したBillboardのシングルチャートは、史上初の女性歌手による初登場1位を獲得し、その後も8週連続1位を記録しました。

また、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドのチャートでも1位を獲得しています。Puff Daddy(パフ・ダディー)によるWu-Tang Clan(ウータン・クラン)のODBこと故Ol’ Dirty Bastard(オール・ダーティ・バスタード)を迎えた、その名も「Bad Boy Remix」なるリミックスも非常にクールです。

2. Underneath The Stars

2曲目はゆったりとしたスローテンポ。優しげなムード漂うトラックに、マライアのボーカルワークが映える1曲です。

3. One Sweet Day feat. Boyz II Men

『Fantasy』に続く2ndシングルはBoyz II Men(ボーイズ・ツー・メン)との共作による極上のバラードです。ビルボードの総合チャート初登場1位となり、その後も16週連続1位という記録を作りました。ちなみにこの記録はビルボード史上最長でギネス記録だそうです。

さらに95年11月のリリースから半年間に渡ってランキングチャートに入り続け、

  • 1996年の全米年間シングルチャートで2位(1位はLos Del Rio<ロス・デル・リオ>の『 Macarena 』)
  • 90年代(1990年〜1999年までの10年間)の全米シングルチャート1位
  • 50年間の歴代シングルチャート29位

という凄まじい記録を打ち立てました。

4. Open Arms

定番のカバーシリーズの今回はアメリカのロックバンドJourney(ジャーニー)の代表曲カバー。オリジナルと雰囲気ががらりと変わりますが、元々が名曲なだけに素晴らしい完成度です。

ちなみに先のBoyz II Menもカバーしてライブ等で披露しています。

5. Always Be My Baby

3rdシングルはJ.D.ことJeramain Dupri(ジャーメイン・デュプリ)プロデュースによるキャッチーでポップな1曲。切ない失恋ラブソングながらイントロのギターから、跳ねたビートで明るく歌うマライアが印象的です。

6. I Am Free

徐々に勢いの増していく、マライアらしい力強いバラード。ゴスペルのような壮大なボーカルワークはただただ圧倒的です。

7. When I Saw You

またもバラードですが今度は高揚せず、あまり張らない正統派バラード。こういった楽曲はCメロ以降のフェイクにマライアらしさをたっぷりと感じられますね。

8. Long Ago

打って変わってストリート感のあるトラックは、またもJ.D.プロデュース曲。こういう曲って賛否両論分かれるんだけど、マライアの新たな挑戦を感じられますね。

この雰囲気を作っているの、はさりげなくサンプリングされているZapp & Roger(ザップ&ロジャー)の名曲『More Bounce to the Ounce』のせいでしょうか。

9. Melt Away

Babyface(ベイビーフェイス)プロデュースの彼らしい雰囲気の出た1曲です。お互いの才能、センスを感じる名曲です。

10. Forever

4thシングルとしてカットされましたが、あくまでアルバムのロングランを狙ったようで、ポップチャート9位にとどまりました。公式MVもライブ映像等をつなぎ合わせ、あまり力を入れてないように感じられますが、曲自体の完成度は別格です。

マライアの力強いボーカルが響くバラードの名曲。

11. Daydream Interlude

インタールード扱いですが、ハウス調のノリのいい楽曲でアルバムにスパイスを与えています。

12. Looking In

ノリの良い前曲から一転して、締めは暗いバラード。明るく弾けた1曲目からパワーバラードや、キャッチーチューンを挟み、バラエティに富んだ内容を聴かせた全てをクールダウンさせる終演のような一曲です。

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